【元医事課リーダーのよもやま話】男性医事課員の処世術

【元医事課リーダーのよもやま話】男性医事課員の処世術
医事課というと、ほとんどの病院が“女性の園”ではないかと思います。

その中で仕事をする男性医事課員の皆さんは、きっとそれぞれに身に付けた処世術があるかと思います。今回は、ささやかではありますが、わたしの処世術について取り上げます。

わたしが勤務したいくつかの病院では男性の医事課員は一握りしかいませんでした。そうした状況を知ると、外部の方からは「肩身が狭いんじゃないか」と心配してくださる方もいます。たしかに気を配る場面は少なくありませんが、女性がいる職場であればどこも変わらないと思います。

むしろ、希少な男性職員として重宝していただけることもあります。わたしが担当していた外来はベテラン看護師さんが多く、力仕事があると任されるのです。

ここで「忙しいのに、なにも医事課に頼まなくても…」などと思ってはいけません。これがチャンスなのです。

人間の心理には、「返報性の原理」という働きがあるそうです。たとえば、スーパーマーケットの試食コーナーで「どうぞー」と試食品を手渡されると、たとえ一口であっても「買わないといけないかな…」と思うことはないでしょうか。人はたとえ小さなことでも、何らかの貸しや譲歩を受けると、「お返ししなければ」という感情を抱くようなのです。

話を戻すと、看護師さんは力仕事をしてもらったことで「次は何かしてあげよう」という心理が働きます。そんな難しい話を抜きにしても、印象が良くなりますね。

わたしの場合、受付をまとめる立場として、窓口での患者対応などをめぐって看護師サイドから意見をもらうこともありました。ただ、普段から力仕事でも何でも手伝うようにしていたので、こちらの事情や意見をお伝えすると、好意的に受け止めてくれていたと思います(もちろん、いただいたご意見は反映していました)。

「患者さんだけでなく、看護師さんたちが困っていることはないかな」とアンテナを張っていると、手助けできることが見えてきますし、わたし自身の業務改善につながったように思います。

以上が、男性課員が少ないからできた処世術ではありましたが、やはり男性一人は心細いもの。他にも男性がいると仕事もしやすく能率も上がるため、男性一人部署の管理者の方はぜひ増員をご検討ください。

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