【元医事課リーダーのよもやま話】外来未収金を回収に導くポイント

この記事は約1分48秒で読めます

医事課職員の頭を悩ます未収金の問題。わたしが働いていた病院では外来の未収金件数が常に50件ほどあり、患者さんとのトラブルにならないよう、かなり気を遣っていたのを覚えています。とはいえ、未収金は病院経営に直結し、医事課リーダーとしては見過ごせないトピックです。

そもそも外来で未収金が発生するのは、次のような場面が多いと思います。

1.保険証の変更や紛失等で、10割負担になったが全額払えないとき
2.お金の持ち合わせがなく、3割負担が難しいとき

1はお支払いいただける患者さんが比較的多いのですが、2のケースは初回で「手持ちがなくても何とかなる」と思ってしまうのか不払いが何回も続く患者さんもいて、お支払いまでに手間取ることがあります。

未収金回収では粘り強い対応が求められるので、わたしの在籍していた病院では定期的に電話を掛けたり、お手紙を出したりしていました。とはいえ、最も効果的なのは面と向かっての交渉。つまり、再来院は絶好の機会です。この好機を逃さないよう、未収金のある患者さんは、受付のレセコン・医事コンでアラートが出るように設定していました。

また、わたしの病院では支払い方法も外来会計の上乗せ請求だけでなく、少額ずつの銀行振込に切り替えるなど、患者さんが払いやすい方法を提案する工夫をしていました。大きな病院だと、こうした例外措置は管理が煩雑になってしまいますが、なるべく患者さんの事情を汲み取って、一方的にお支払いを求めることのないように心掛けていました。

ポイントは事前準備と人を巻き込むこと

わたしが未収金のある患者さんと接するときに気をつけていたのは、事前準備をしっかりして、会計明細を丁寧に説明することです。ただ、患者さんによっては事務員よりも医師との関わりを重んじるので、ぜひ診療を担当する先生にも協力してもらいましょう。

実際にわたしが対応した、6回以上の未払いが続いた患者さんの事例では、経営層や担当医師と相談して方針を決定。担当医師から「これ以上未払いが続くなら、他院に紹介することも考えなければなりません」と話してもらって、ようやくご理解いただけたようです。次こそ話を進展させるぞというときは、医師の協力をあおぐのはもちろん、交渉時にあたっては上長やコメディカルの方に同席してもらったり、ときには警備員の方にも立ち会ってもらったりして、色々な人を巻き込むのがポイントかもしれません。そうすることで、証人を確保できますし、自分自身が気持ちを強く持てます。

お金がからむことはデリケートな話題なので、支払ってもらうまで難航することも珍しくありません。“揉めるのも覚悟する姿勢”で臨んだほうが冷静に対処できると思います。

関連記事

  1. 医師という職業とは―医師への選択、医師の選択(野末睦)
  2. 医師という職業とは―医師への選択、医師の選択(野末睦)

コメントをお待ちしております

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ログイン

記事カテゴリー

Facebook

病院経営事例集とは

病院経営事例集は、実際の成功事例から医療経営・病院経営改善のノウハウを学ぶ、医療機関の経営層・医療従事者のための情報ポータルサイトです。