毎月増患を達成する訪問診療クリニックが、医師確保のために取り組んでいること━医療法人社団 ホームクリニックえにし 中村凌大氏

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東京都練馬区・西東京市を中心に訪問診療を展開している医療法人社団ホームクリニックえにし。幅広い専門医・リハビリ体制による充実した在宅医療を強みとして、2018年5月の開設以降、毎月増患を達成しています。急拡大するニーズに応えるためには、医師を増員し続けなければなりません。採用ノウハウを持たない中で「とにかく候補者を増やす」ためにしたこととは?採用担当の中村凌大氏に、採用活動を改善するための視点についても伺いました。

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目次

増患のペースに診療体制が追いつかず…継続的な医師確保が課題に

──2021年4月に法人化されたばかりだそうですね。開設から2年でスピード成長を遂げている要因を教えてください。

訪問診療のニーズ拡大が背景にあります。コロナ禍の影響もあり、訪問診療を希望される患者さんは日に日に増えています。増加ペースに医師体制が追いつかず、一時期は新規の受け入れをストップせざるを得ない状況でした。現在も、新規受け入れが毎月30件くらいあり、患者数は約780名に上ります。

医師一人の1日あたりの訪問件数は、他院では約12~15件になるところですが、先生方に最善の診療をしていただくため、8~10件におさえています。先生方の負担を増やすことなく、患者さんを受け入れ続けるには医師の増員が不可欠なので、継続的に医師採用に取り組んでいます。

ウェブ取材に応じる中村氏
ウェブ取材に応じる中村氏

──採用に注力される中で、求職者のプロフィール(※)を見て気になる先生にオファーできる「M3Careerプライム」(以下、プライム)を導入された理由はなんでしょうか。

オファーという採用手法を導入した目的は、母集団(採用対象となる候補者集団)の形成です。これまでもホームページや人材紹介サービスなどを活用して採用活動を行っていましたが、そもそもアプローチできる人数が限られるため、なかなか採用に至りません。面接を増やし、採用できる確率とスピードを上げるには、母集団の形成が課題と感じていました。

※求職者の同意が得られた情報を配信しています

──実際に、求職者のデータを見た印象はいかがでしたか。

8月に使い始めた時点では正直「思ったより少ないな」という印象でしたが、時期要因もあるのか、年末に向けて候補者数がどんどん増えていきました。オファーを通じて7~8名の先生と面接に至り、結果的に40代の先生1名に入職いただけることになりました。

候補者を増やすためのオファー術とは

──オファーを出す際の基準はあるのでしょうか。

母集団形成が目的なので、オファー段階ではあまり対象を絞り込みません。「内科のご経験がある」「訪問診療を希望されている」「30~40代」この3つの条件に当てはまる方には基本的にアプローチするようにしています。これまで出したオファーは70件くらいでしょうか。

求職医師情報のイメージ
M3Careerプライムで配信される求職者情報の一部(画像はイメージ)

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──オファーを作成する際に、意識していることはありますか。

訪問診療未経験の先生にも当院の特色が伝わるよう、なるべく他院と差別化できるポイントを盛り込むように意識しています。

たとえば、当院の訪問先は居宅の割合が95%と施設への訪問が少ないこと、患者数が練馬区で最多であること、1日あたりの訪問件数が8~10件と他院に比べると少なめであることなど、根拠となる数字も入れて具体的に記載します。

また、当院は診療体制などが他のクリニックとは少し異なるので、その点については面接で院長からしっかり説明しています。

──具体的に、どのような特色があるのですか。

大きな特色としては、訪問時の体制と医師体制の厚さがあります。

まず訪問時の体制についてですが、当院では看護師ではなく、診療コーディネーターという非医療資格者が同行します。これは、スケジュール管理や書類作成、ご家族や各事業所への調整・連絡といった、医療以外の面をしっかりサポートし、医師が医療行為に集中できる環境を整えるためです。「医師へのサポートで一番大切なのは調整・連絡」というのが、院長の持論なんです。ただし、施設を巡回する際には看護師さんにも同行してもらいます。

──2つ目の特色「医師体制の厚さ」とは、どういう意味でしょうか。

当院には内科/循環器内科/神経内科/糖尿病内科/精神科耳鼻咽喉科/皮膚科/リハビリテーション科/眼科と幅広い専門領域のドクターが在籍しているほか、訪問リハビリも行っています。このため、患者さんの多様なニーズに応えられるだけでなく、より専門的な加療が必要になった場合に、他科の先生と連携しやすいのが強みです。

たとえば患者さんの褥瘡がひどい場合には、皮膚科の先生にも診てもらえると、患者さんも主治医の先生も心強いですよね。当院には、寝たきりの患者さんや他のクリニックが受け入れられない重症患者さんも多いため、専門の先生にコンサルト・同行を依頼しやすい環境は、集患だけでなく先生方の安心感にもつながっていると思います。

天本健司院長
天本健司院長(提供:ホームクリニックえにし)
患者さん1人1人に丁寧な診療を実践するため、訪問件数は1日10件以下という方針をとっている

──そのほか、採用で意識していることがあれば教えて下さい。

面接では良い面ばかりでなく、課題もさらけ出してお話するように意識しています。入職後に「話が違う」となってしまうと、お互いにいいことはないですから。入職後も、しっかり定着していただけるよう意識的にフォローしています。クリニック開設から2年が経ちますが、離職者は1人もいません。

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オファーへの反応を、改善につなげることが大切

──プライム導入後、約半年で1名の採用に成功されました。オファーの効果をどのように感じていますか。

オファーを通じて、面接人数は間違いなく増えましたね。また、プライムを利用して良かったなと思うのは、自院の求人の課題が見つけられるようになったことです。

たとえば、「求職者側の条件にぴったり当てはまっているのになぜかオファーへの反応がない」という場合は、条件が競合よりよくないなどなんらかの原因があるはずです。オファーへの反応が悪いときはどこを改善すべきか紹介会社にヒアリングして、こまめに求人内容をブラッシュアップするようにしています。

プライム導入前も、紹介会社に週1~2回くらい連絡してアプローチを試みていましたが、なかなか前進しているという実感が得られませんでした。オファーを起点にとれるアクションが増えたことで、採用活動を着実に改善できるという手応えがあります。結果的に、プライム経由以外での採用成果にもつながっていますね。

ウェブ取材に応じる中村氏

──最後に、今後の展望についてお聞かせください。

一般的に、医師採用は半年~1年くらいの期間をかけ戦略的に展開していくものだと思います。ただ、当院は新しいクリニックということもあり、2020年は患者さんの増加に合わせたスピード重視の採用が多く、採用計画を立てられていませんでした。

2021年4月に法人化して、今後は分院や外来の開設、施設への訪問増加なども視野に入れています。求める医師像にマッチする先生と出会えるよう、半年・1年単位で採用計画を立て、引き続き医師採用に注力していきたいですね。あわせて、研修制度の充実など組織の土台づくりにも尽力していくつもりです。

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