
地域の高齢化が進み、医療と介護の連携が進められる昨今、「地域密着型サービス」の重要性が増しています。地域密着型サービスの概要と、具体的な種類について解説します。
地域密着型サービスとは
地域密着型サービスは、2006年の介護保険法改正により創設された、要介護者が住み慣れた地域での生活を継続できるように支援するサービスです。原則として、事業所が所在する市区町村の住民のみが利用できます。
地域包括ケアシステムの中核を担うサービス
地域包括ケアシステムは、高齢者が尊厳を保ちながら自分らしい生活を送れるよう、地域で包括的に支援・サービスを提供する体制です。地域密着型サービスは、このシステムの中心的な役割を担っており、地域の医療機関である病院が主体的に関わることで、医療と介護のシームレスな連携が実現します。
地域密着型サービスの種類と概要
地域密着型サービスは多岐にわたりますが、ここでは代表的なものを紹介します。
- 夜間対応型訪問介護: 夜間帯に定期巡回や随時対応の訪問介護を提供します。
- 認知症対応型通所介護(デイサービス): 認知症の高齢者を対象とした専門的なケアを提供する通所サービスです。
- 小規模多機能型居宅介護: 「通い」を中心に、「訪問」「泊まり」を柔軟に組み合わせて提供するサービスです。
- 認知症対応型共同生活介護(グループホーム): 認知症の高齢者が共同で生活しながら、専門スタッフによる介護を受けます。
- 看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス): 小規模多機能型居宅介護に「訪問看護」の機能を加え、医療ニーズの高い利用者にも対応します。