「DPCコード」とは ~いまさら聞けない医療・介護業界用語Vol.31

いまさら聞けない医療・介護業界用語

DPCコードは、DPC/PDPS(診断群分類包括評価)における患者の診断群分類を決定する重要なコードです。本記事では、DPCコードの基本的な仕組みを解説します。

DPCコードとは

DPCコードは、DPC/PDPS(診断群分類包括評価)制度の根幹をなす14桁のコードです。患者の傷病名や行われた手術・処置などに応じて決定され、このコードに基づいて1日あたりの入院費(診療報酬)が決まります。病院経営において、このDPCコードの理解は不可欠です。

DPCコード導入の目的とメリット

DPCコードの導入は、医療の透明性を高める目的があります。全国のDPC対象病院から同じ形式でデータが収集されるため、自院の診療内容や経営状況を他院と比較(ベンチマーク分析)することが可能です。 このデータを分析することで、自院の強み・弱みを客観的に把握し、経営改善のアクションに繋げられる点が大きなメリットです。

DPCコードの仕組み

DPCコードは14桁の数字で構成され、それぞれが患者の医療情報を示しています。この構成を理解することが、適切なコーディングと経営分析の第一歩です。

  • 1〜6桁目:診断群分類番号(DPC6桁)
    • 主要な傷病名を示します。MDC(主要診断群)と呼ばれる2桁の分類から始まり、より詳細な傷病名へと細分化されます。
  • 7〜12桁目:手術・処置など
    • 入院期間中に実施された手術や処置、定義副傷病名などの有無を示します。この部分の組み合わせによって、点数が大きく変動することがあります。
  • 13〜14桁目:重症度・年齢など
    • 重症度や年齢、出生時体重といった患者の状態を示す情報が含まれます。

DPCコードの調べ方

厚生労働省の公表資料を活用する

厚生労働省は、DPC制度に関する通知や診断群分類点数表などを公開しています。最新の情報を確認する際は、まずこちらの一次情報を参照することが重要です。

出典: 診断群分類(DPC)電子点数表 | 厚生労働省

DPCコード検索ツールやシステムを利用する

有償の検索ツールやコーディング支援システムを利用する手もあります。これらのツールは、傷病名や手術名から候補となるDPCコードを提示し、コーディング業務の効率化と精度向上に貢献します。

DPC分析による病院経営の改善手法

収集されたDPCデータは、病院経営を改善するための宝の山です。データを多角的に分析し、具体的な戦略に落とし込みましょう。その仕組みを深く理解し、収集されたデータを分析・活用することで、病院経営の現状を可視化し、収益改善や医療の質の向上に繋げるための強力なツールとなります。DPCコードの理解を深め、全院的な取り組みを推進することは、これからの病院経営においてますます重要になるでしょう。

関連記事

  1. いまさら聞けない医療・介護業界用語
  2. いまさら聞けない医療・介護業界用語
  3. いまさら聞けない医療・介護業界用語
  4. いまさら聞けない医療・介護業界用語
  5. いまさら聞けない医療・介護業界用語
  6. いまさら聞けない医療・介護業界用語

医師の働き方改革

病院経営事例集アンケート

病院・クリニックの事務職求人

病院経営事例集について

病院経営事例集は、実際の成功事例から医療経営・病院経営改善のノウハウを学ぶ、医療機関の経営層・医療従事者のための情報ポータルサイトです。