2026年度診療報酬改定の先読み(第2回)~基本認識 その2<答申書付帯意見>

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医療改定の答申書付帯意見

中医協は診療報酬改定において、厚生労働大臣の諮問を受け、その結果を答申という形で示し、併せて引き続き検討が必要な課題等が整理され、答申書附帯意見として申し送られます。この答申書付帯意見は、将来的な課題、検証が必要な事項、あるいは改定の施行に際して留意すべき点などを示す文書です。2026年度改定でも引き続き検討される軸として捉えると、たいへん重要な意味を持ちます。

2024年度改定の答申書附帯意見のポイント

それでは、前回改定時に付帯された意見を整理し、そのポイントをみて見ましょう。

【全体事項】
分かりやすい診療報酬体系の検討

【医療DX】
医療DX関連(医療情報取得加算、医療DX推進体制整備加算)の見直しと電子処方箋及び電子カルテ共有サービス導入にかかわる評価

【入院医療】
入院医療における附帯意見のポイント。

  • 新設された地域包括医療病棟において10対1の急性期一般病棟との再編を含め評価の在り方
  • 重症度、医療・看護必要度、SOFAスコア等、入院患者の適切な評価指標や測定方法等、その在り方
  • 救急医療管理加算において、適切な患者の重症度評価
  • DPC/PDPS及び短期滞在手術基本料において、診療実態を踏まえ更なる包括払いの在り方

【外来医療】

  • 地域包括診療料・加算において介護保険サービスとの連携に係る評価
  • 生活習慣病の管理において、より適切な管理(患者の視点)と疾病管理の在り方
  • かかりつけ機能がより発揮される評価の在り方

答申書附帯意見から見える改定の検討課題

中医協での改定に向けた各委員会の議論は、前回改定を受けて、その結果がどの様な状況(影響)があるのか、その変化や課題を明確にし、答申書附帯意見を踏まえながら議論が重ねられていきます。まずは、この答申書附帯意見から改定の背景にある考え方の大枠(方向性)捉え、詳細を見ていくことが大切です。

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