有名医療機関も多く、他県に比べても医療資源が豊富と言われる福岡県。都道府県ごとに転職の動向を解説する本シリーズ。今回は、福岡県の動向を取り上げます。
福岡県の地域事情
人口509万人(全国9位)の福岡県には、13の医療圏に464施設の病院、4564施設の診療所が存在します。
最大の医療圏となる福岡医療圏には、県内シェアの26.8%に当たる126施設の病院が存在。次いで北九州医療圏(102施設)、久留米医療圏(50施設)などと続きます(「平成25年医療施設調査・病院報告の概況」より)。佐賀、熊本、大分、山口とも隣接していることもあって、他県から福岡県の医療機関に通勤するケースも多いようです。
全国的に見ると比較的医療資源には恵まれているとされている福岡県ですが、今後の医療行政のかじ取り次第では医療機関同士の統合や閉院が起こる可能性も否定できません。また、地域的な偏在や産科・小児科など特定の診療科における医師不足も叫ばれており、周産期・小児医療提供体制の維持は大きな課題となっています。
福岡県の病院事務職の年収相場は?
『2016年版病院賃金実態資料』(医療経営情報研究所)によると、福岡県が位置する九州・沖縄地方で働く病院事務職(大学卒)の年収の推移は次の通り。
調査対象病院に多少の偏りもあり、転職市場の相場と比べると高めの数値となっている点には注意が必要ですが、年収はおおむね全国水準と同等となっています。なお、こちらの資料によると、事務部長で769万円、事務課長で630万円、事務係長で517万円、事務主任で437万円というのが一つの指標とされています。
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