日本列島の中心部に位置する愛知県。トヨタ自動車が拠点を構える一大工業都市であり、関東・関西双方を混合したような、独自の文化が発達していることでも知られています。
愛知県では今後、県内の総人口は減少する一方、75歳以上人口は増加する傾向。医療機関にも、こうした環境変化への対応が求められています。都道府県ごとに転職の動向を解説する本シリーズ。今回は、愛知県の動向を取り上げます。
愛知県の地域事情
人口743万人(全国4位)の愛知県には、11の医療圏に325施設の病院、5161施設の診療所が存在します。
最大の医療圏となる名古屋医療圏には、県内シェアの40.3%に当たる133施設の病院が存在。次いで岡崎医療圏(38施設)、豊橋医療圏(37施設)などと続きます(「平成25年医療施設調査・病院報告の概況」より)。
医師数においては全国4位の約15000人となっていますが、人口10万人当たりに割り戻すと全国36位(平成24年『医師・歯科医師・薬剤師調査』より)とやや低い水準に。県内には名古屋大学、名古屋市立大学、愛知医科大学、藤田保健衛生大学の4大学に医学部があり、市中の病院と大学医局との協力体制が強いのも特徴と言えるでしょう。
愛知県の病院事務職の年収相場は?
『2016年版病院賃金実態資料』(医療経営情報研究所)によると、愛知県が位置する中部地方で働く病院事務職(大学卒)の年収の推移は次の通り。
調査対象病院に多少の偏りもあり、転職市場の相場と比べると高めの数値となっている点には注意が必要ですが、おおむね全国的な相場と同水準と言えそうです。なお、こちらの資料によると、事務部長で773万円、事務課長で607万円、事務係長で590万円、事務主任で467万円というのが一つの指標とされています。
愛知県の求人動向
愛知県が位置する、中部エリアの募集職種をより詳細に見てみると左グラフのような内訳となりました。
他県と比べ、医事課長求人の割合が高いのが特徴となっています。
医事部門で経験を積んでいきたい方、これまでの経験を活かして医事課を引っ張っていきたいという思いをお持ちの方には、活躍の幅も大きいと言えそうです。
コメント