Vol.1では、病院事務職の転職活動の全体感についてお伝えしました。Vol.2では、雪竹舞子氏(エムスリーキャリア事務職紹介グループ)が病院事務職のキャリア支援を通じて感じた、転職活動で注意したい4つのポイントについて解説します。
【1】志望動機
【NG】
「スキル(キャリア)アップしたい」など、あいまいな言葉を使わない
【GOOD】
希望する病院の基本情報や病院が求めている人物像を確認したうえでやってみたいこと、これまでのスキル・経験をどう活かしたいのか、しっかり言語化して伝える
「当日持参する履歴書の志望理由は、事前に送っている履歴書よりも踏み込んだものにするとよいでしょう。病院のホームページで情報を得にくい場合、担当コンサルタントにご相談いただければと思います」(雪竹氏)
【2】到着時間
【NG】
・面接開始時間に遅刻する場合に連絡をしない
・約束の時間よりも早すぎる到着
【GOOD】
・面接が始まる5~10分前には到着している
・遅れてしまう場合は事前に先方へ連絡する
「約束の時間よりも15分以上早いタイミングで、到着した旨を告げると、『到着が早すぎる』と見なされてしまうでしょう。面接する側も応接室や会議室を押さえているため、あまりにも早い到着だと求職者を案内する場所がなく、困らせてしまうことも。遅刻はもちろんNGですが、ギリギリすぎる到着も良い印象を与えないため注意しましょう」(雪竹氏)
【3】身だしなみ
【NG】
・カジュアルすぎる服装
・明るすぎる髪色
・過度なネイルやアクセサリー など
【GOOD】
・襟付きのシャツにジャケット、スーツスタイル
・清潔感のある髪型・暗めの髪色
「過去に、『ビジネスバッグではなくリュックサック、肩掛けかばんで面接に来た』という理由で不採用になってしまったケースがありました。それくらい、求職者の身だしなみは見られているもの。病院事務職の場合、採用する立場の服装で面接に臨むことが往々にしてあります。勤務後に面接に行く場合は、着替えを持参すること、着替える時間が確保できなさそうであればシャツやポロシャツなど、襟の付いた服を着ていくことを推奨します。また、事前にその事情をコンサルタントに相談いただいていれば、病院の面接担当者にお伝えしておくことも出来ます。髪型については、軽くセットをして整え、女性は髪が長い場合はまとめていくとよいでしょう。アクセサリーは、結婚指輪、腕時計以外は外すのが無難。男女ともに清潔感が重要です」(雪竹氏)
【4】話し方
【NG】
・自分の経験から話してしまい、結論が最後になる
・質問内容からずれた回答をしてしまう
【GOOD】
・質問に対し結論から答える
・具体的な実績は数字を用いて伝える
「たとえば採用に携わっていた場合、『1年間で看護師をたくさん採用した』というよりも、『1年間で看護師を10名採用した』と話す方が、実績をわかりやすく伝えられます。数字を用いて説明することで説得力が増すため、そのように心がけましょう。実績が出た結果、以前と比べて何がどう変わったかまで説明できると、なお良いでしょう」(雪竹氏)
病院事務職の転職ガイドvol.3では、面接対策について解説していきます。
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エムスリーキャリア株式会社 経営支援事業部 事務職紹介グループ
大学卒業後、企業にてBtoC営業とセミナー企画・運営に従事。兄弟が先天性の疾患を抱えていたことから、思い入れの強かった医療業界に飛び込むべく、エムスリーキャリアに入社。現在は、前職での営業経験も活かしながら「顧客ファースト」を信念にキャリアコンサルタントとして活動中。趣味はミュージカル・舞台鑑賞で、月1回の鑑賞を欠かさない。
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