病院事務職の転職活動、どう進める?―病院事務職の転職ガイドvol.1

「求職者様から、『転職をしたくても、どうすればいいかわからなかった』というお言葉をよくいただきます」。そう語るのは、医療事務から事務長まで、病院事務職のキャリア支援に幅広く携わっている雪竹舞子氏(エムスリーキャリア事務職紹介グループ)。これまで多数のキャリア支援をしてきた経験から、雪竹氏が、病院事務職の転職活動において注意すべきポイントなどを解説します。

病院事務職の転職活動の流れ

病院事務職が転職活動をするにあたり、人材紹介会社(転職支援会社)を利用する、ハローワークや知人経由で応募をする、病院ホームページの採用情報などから探して自己応募をするといった方法があります。今回は、その中から転職支援会社と、自己応募による転職活動について、比較して解説していきます。

※エムスリーキャリア事務職紹介サービスを使った場合

自己応募は、求人を探し、応募先と連絡を取って手続きを進めるなど、煩雑な作業が伴います。そのため、仕事をしながら水面下で転職活動を進める場合は、肉体的・精神的に負担がかかります。転職活動の進め方に自信のある方や、1人で転職活動するほうが気楽だという方には良いかもしれません。

一方、転職支援会社を利用した場合、希望をコンサルタントに伝えれば求人をピックアップしてもらえる他、今後のキャリアに関する相談や面接のアドバイスなどにも応じてもらえます。転職活動に慣れていない方や、スケジュールの見通しを立てて転職活動を進めたい方にとっては転職活動を進めやすいと言えるでしょう。

「自己応募の場合は、全て自分自身で進める必要がありますが、弊社のような転職支援会社を利用した場合は、一部の対応をコンサルタントが代行します。特に、求人探しや面接の日程調整は時間がかかるうえに、骨が折れる作業。転職活動を効率よく進めたいと考えるのであれば、転職支援会社を利用するのも一つの手かと思います」(雪竹氏)

病院事務職は「面接慣れしていない」

書類通過の次に待っているのが、面接です。転職活動の合否を左右する重要な局面であり、書類だけでは伝えきれなかった自身の強みなどを面接官にアピールすることができる、絶好の機会。しかしながら雪竹氏は、「病院事務職は面接慣れしていない」と指摘します。

「いわゆる“転職活動の常識”が抜け落ちている病院事務職が散見されます。これは、他業種に比べると医療機関がやや特殊な組織であることや、求人数が少なく、面接の機会があまりないことも挙げられます。

スキルや実績は十分あるのに、転職活動の常識を知らず面接に臨んでしまい、採用見送りになってしまうのはもったいない話です。医療機関によっては必ず聞かれる質問があるなど、採用試験の傾向もありますから、コンサルタントに相談いただければ、面接前対策はしっかりフォローさせていただきます」(雪竹氏)

条件交渉は待遇アップのチャンス

無事、面接を通過した後に進めるのは、条件の最終交渉と入職日の調整です。自己応募の場合、これらも自分自身で対応することになります。転職支援会社を利用した場合は、面と向かっては伝えにくい希望条件があっても、コンサルタントに伝えて応募先に話を通してもらえるメリットがあります。特に給与などの待遇面は、こうした過程で条件アップされる可能性もあります。

病院事務職の転職ガイドvol.2では、転職活動で注意したい4つのポイントについて解説していきます。

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雪竹舞子(ゆきたけ・まいこ)
エムスリーキャリア株式会社 経営支援事業部 事務職紹介グループ
大学卒業後、企業にてBtoC営業とセミナー企画・運営に従事。兄弟が先天性の疾患を抱えていたことから、思い入れの強かった医療業界に飛び込むべく、エムスリーキャリアに入社。現在は、前職での営業経験も活かしながら「顧客ファースト」を信念にキャリアコンサルタントとして活動中。趣味はミュージカル・舞台鑑賞で、月1回の鑑賞を欠かさない。

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