医学部時代に打ち込むべきもの、避けるべきもの―医師への選択、医師の選択【第11回】

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著者:野末睦(あい太田クリニック院長)

質問:医学部時代は何に打ち込み、何を避けますか?
※編注:質問に対する「私的結論」を次回掲載します。

毎日へとへとの部活生活

医学部学生時代は、クラブ活動にエネルギーを注いでいました。高校時代にバレー部をやめてしまったのですが、筑波大学の全学のバレーボール部のキャプテンが長野高校時代の先輩だったのです。私の3年上でしたので、私が長野高校に入学時はすでに大学に入っていましたが、ときどき高校の練習にも顔を出し、私の退部を思いとどまらせようと何度かお話にも来てくださったのです。その先輩の勧めもあって、医学部(※)の私が全学のバレーボール部に入りました。

“全学”とは言え、体育学部以外からはもう一人の学生が加入していただけでした。高校時代合唱ばかりやっていた私にとっては、体力的には非常に厳しいものがありました。練習は毎日2時間のみでしたが、練習が終わるとへとへとで、時として寮の4階までの階段を這うようにしながら、手で上がっていったのも覚えています。足がパンパンで階段を上がれなかったのです。そんな状況でしたので、やはり無理がかかったのでしょう。6月には腰痛で、ほとんど体を動かすことができなくなってしまい、退部せざるを得ませんでした。

しかし、その頃できた医学部だけのバレー部に参加することにしてみたものの、なんとなく物足りなかったのです。医学部の仲間は学生寮でも一緒で、楽しい人たちでしたが、モノトーンに感じ、そしてその隙のない雰囲気にも今一つなじめなかったのです。

他学部との交流から生まれた広い視野

全学のバレーボール部で他学部の人たちとの交流に目覚めた私は、今度は高校での経験を活かし、混声合唱団に入りました。前に書いたように音取りがうまくできないという劣等感を味わいましたが、ここでの多くの友達との交流は、今思い返してみても心安らぐものでした。そこにいるだけで暖かな気持ちになり、練習が終われば、皆で食事に行ったり、飲みに行ったり、互いの部屋に上がり込んで、翌朝まで語り合ったり、マージャンをしたり―典型的な大学生らしい生活を堪能することができました。

筑波大学は広大な原野を切り開いてできたところなので、周りには大したお店はありませんでした。だからこそ、お互いの交流に自然と集中できたように思います。お酒を飲んで、語り合う。今ではタブーとされているようなことも結構やりました。

長野県から、茨城県まで出てきて、友達もいない状況でしたので、これらのクラブ活動を通じて、様々な人と交流を持つことができたのは、本当に楽しいことでした。特に他の学部の人たちとの交流を通じて、視野を広く持ち、他人のことを尊重する基本的な姿勢を学ぶことができたような気がしています。

※編注:筑波大学は学部・学科制に代わる学群・学類制を採用していますが、ここでは便宜上、「学部」と呼びます。

≫次回に続きます≪


 

野末睦(のずえ・むつみ)

医学部時代に打ち込むべきもの、避けるべきもの―医師への選択、医師の選択(野末睦)筑波大学医学専門学群卒。外科、創傷ケア、総合診療などの分野で臨床医として活動。約12年間にわたって庄内余目病院院長を務め、2014年10月からあい太田クリニック(群馬県太田市)院長。
著書に『外反母趾や胼胝、水虫を軽く見てはいませんか!』(オフィス蔵)『こんなふうに臨床研修病院を選んでみよう!楽しく、豊かな、キャリアを見据えて』(Kindle版)『院長のファーストステップ』(同)など。

 

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