常に新しいものを求めて―Something New―医師への選択、医師の選択【第33回】

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著者:野末睦(あい太田クリニック院長)

 
質問:病院が新しいことを取り入れ続けるには何が必要でしょうか?
※編注:質問に対する「私的結論」を次回掲載します。

「現状維持は退歩の始まり」

自分自身のことでも、また組織のことでも、まあまあうまくいくようになると、どうしてもその状態を維持しようとしてしまいがちです。潜在意識でそのように感じ始めてしまうと、日々の会話や会議での発言などで、「前例がない」とか「その新しい取り組みのリスクがわからない」と話すようになり、結局実行しなくなります。

でも、これだけ世の中の変化が激しく、診療報酬制度もどんどん変化する時代においては、変化しないこと、新しいことを取り入れないことは、すなわち時代から取り残されるということです。まさに「現状維持は退歩の始まり」です。ただ、わかっていても、実際に変化を取り入れていくことには、エネルギーが必要ですから、新しいことを取り入れ続けていくための仕組みを構築することが肝要です。わたし自身は、2つの仕組みを取り入れました。

チャレンジし続けるための2つの仕組み

1つ目は毎月発行される病院広報誌「あまるめーる」の巻頭に「Something New in 余目病院」という連載欄を作り、自ら毎月、その月などに起こる、あるいはその前の月に起こった「何か新しいこと」を書き続けました。新年号は、年初のあいさつを掲載したので、そのほかの月に、毎年11記事、10年以上書き続けて100以上の記事となりました。新しく赴任した医師のこと、新たに購入した医療機器のこと、創傷ケアセンターなど新たに余目病院で開始した治療のこと、医療機能評価の受審など外部からの評価のこと― このようなことを書き続けました。

書き続けていると、その時の病院の変化スピードを実感できます。何となく勢いがなくなってくると、書くことがなくて困るようになります。自分では書くことが見つからなくなり、周囲の人に「何か書くことないかなあ?」と尋ねてみたりします。上昇機運の時は、あれも書きたい、これも書きたいとなります。このように、毎月20日ごろの原稿締め切りの時には、その時の状態をチェックすることができて、気合を入れなおすことができたのです。在職中は幸い、毎月欠かさず掲載できたので、病院自体も変化し、発展し続けることができたのではないかと思います。

≫次回に続きます≪

野末睦(のずえ・むつみ)

初期研修医が優先すべきこと1―医師への選択、医師の選択(野末睦)筑波大学医学専門学群卒。外科、創傷ケア、総合診療などの分野で臨床医として活動。約12年間にわたって庄内余目病院院長を務め、2014年10月からあい太田クリニック(群馬県太田市)院長。
著書に『外反母趾や胼胝、水虫を軽く見てはいませんか!』(オフィス蔵)『こんなふうに臨床研修病院を選んでみよう!楽しく、豊かな、キャリアを見据えて』(Kindle版)『院長のファーストステップ』(同)など。

 

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