クリニックでは、医師の採用に成功するかどうかが、経営に大きな影響を与えます。
急遽医師を採用する必要が出てきたり、複数施設での採用を同時に進めなければならなかったりと、クリニックならではの採用の悩みも多いのではないでしょうか。
そんなクリニックの医師採用担当者からのよくある質問に、採用支援コンサルタントがお答えします。
目次
- Q.人材紹介会社に求人を預けたものの、医師を紹介されません。どうすればいいのでしょうか?また、数ある紹介会社の中からどこを選べばいいですか?
- 人材紹介の流れ
- 紹介会社活用のポイント
(1)提案数(医師に求人を見てもらう回数)を増やす
(2)提案→面接の遷移率を上げる - 紹介会社の選び方
選定ポイント1:紹介実績が豊富
選定ポイント2:非常勤の紹介実績が豊富
選定ポイント3:医師採用サービスを複数持っている
Q.人材紹介会社に求人を預けたものの、医師を紹介されません。どうすればいいのでしょうか?また、数ある紹介会社の中からどこを選べばいいですか?
回答者:エムスリーキャリア 採用支援コンサルタント
A.紹介会社を利用して「一向に紹介がない」、「採用要件に合う先生を紹介されない」とお困りの施設様も少なくないのではないでしょうか。
今回は人材紹介会社(紹介会社)を有効活用し、スピーディーに採用するために、人材紹介の流れや利用時のポイント、紹介会社の選び方についてご紹介したいと思います。
人材紹介の流れ
人材紹介では、求職中の医師をコンサルタントが面談し、医師の希望するキャリアや働き方を聞いた後、求人をピックアップして提案し、医師が応募意欲を示した場合に医療機関に紹介する、という流れが一般的です(図1)。
求人に詳細な情報がないために、コンサルタントが医師の希望に合うかどうか判断できず、「提案に至らない=医師に求人を見てもらえない」というケースは珍しくありません。紹介会社に求人を預ける場合は、まず求人の内容が十分かどうか、を確認した方がいいでしょう。コンサルタント本人に、改善点を教えてもらうこともできます。
【急いで医師を採用したいなら】
エリア内の求職医師の一覧をチェックしてみませんか?
紹介会社活用のポイント
次に、紹介会社を利用する場合のポイントをプロセス別にご紹介します。
(1) 提案数(医師に求人を見てもらう回数)を増やす
(2) 提案→面接の遷移率を上げる
(1)提案数(医師に求人を見てもらう回数)を増やす
弊社では目安として「紹介会社のコンサルタントから医師への提案40件→面接設定3件→採用1件」(※)という指標をお伝えしています。つまり、1名の医師を採用するには40名の医師へ求人が提案されなければなりません。
※採用支援コンサルタントが採用戦略立案~実行支援まで一気通貫で支援した場合の参考値。エリアや診療科によって異なる場合があります。
このため、提案数を増やすことが最も重要です。たとえば、以下のような取り組みが強化につながるでしょう。
・利用する紹介会社数を増やす
・求人の質を高める(情報量を増やすなど)
・紹介会社への連絡頻度を増やす(求人の改善点の確認、どのような医師が多いかの確認など)
「紹介会社への連絡頻度を増やす」取り組みは、多くのクリニック求人の中で自院を認識してもらうために効果的です。1週間に2~3回、全く同じ内容でも構わないのでメールするなど、とにかく頻繁にコンタクトをとることで、コンサルタントからの認知度が高まり、提案につながるでしょう。中には、自院のPR資料を作成して定期的に紹介会社に送付している施設様もあります。
(2)提案→面接の遷移率を上げる
次に、提案から面接への遷移率を上げるためには、求人内容に加え、いかに医師・コンサルタントの疑問に答え、自院への理解が深められるかがポイントとなります。たとえば以下のような取り組みが考えられるでしょう。
・レスポンスの速度・一貫性を高める
・求人の質を高める(定期的に情報をアップデートするなど)
「レスポンスの一貫性を高める」とは、返事の内容にブレがない、ということです。たとえば、前回は「週4日勤務でOK」と言っていたのに、今回連絡したら「週5日勤務が必須」という風に、タイミングによって返答内容が変わってしまうと、医師・コンサルタントの信頼を得られず、結果的に、面接へと至ることも少ないでしょう。採用に関する意思決定者が複数いる場合は、あらかじめ条件面・伝え方などについて合意形成しておくことが大切です。
また、「レスポンスの速度」については、医療機関によって差はありますが、早ければ即日、3日かかるとやや遅めの印象を抱かれる傾向があるので、受付から2日までというスピード感を意識したいところです。採用は“水物”ですから、早ければ早いほどいいでしょう。
【無料】医師採用のお悩みに専門家がお答えします
個別オンライン相談へのお申込みはこちら
紹介会社の選び方
紹介会社の利用社数の目安は、少なくとも5~10社、できれば10~20社程度をおすすめします。紹介会社によって登録医師の傾向などが異なりますので、可能性を広げるためにはなるべく多くの紹介会社を利用すると良いでしょう。
とはいえ、どのような基準で選べば良いかわからない、という施設様も少なくないのではないでしょうか。信頼できる紹介会社を選ぶためのポイントは、以下の通りです。
- 紹介実績が豊富
- 非常勤の紹介実績が豊富
- 医師採用サービスを複数持っている
選定ポイント1:紹介実績が豊富
紹介実績がどのくらいありそうかの見極めは、まずインターネット上で「常勤医師 求人」というワードで検索してみることをおすすめします。上位(1ページ目)に表示されている会社は、医師の登録も多いことが予想され、一定の紹介実績があると考えて良いでしょう。
選定ポイント2:非常勤の紹介実績が豊富
クリニック求人は非常勤の紹介においても人気があるため、非常勤の紹介実績が豊富かどうか、でクリニックへの紹介実績を図ることができるでしょう。
選定ポイント3:医師採用サービスを複数持っている
採用確率を上げるためには、複数の採用手法を組み合わせることが効果的です。たとえば人材紹介だけでなく求人サイトも展開しているなど、複数の採用サービスを持っている紹介会社かどうか、も選定基準になりうるでしょう。
このほか、小規模ながら特定のエリアに強みをもつ紹介会社もあります。インターネットで「都道府県名(自院の所在地) 医師 紹介会社」といったワードで検索をかけて探してみると良いでしょう。
人材紹介の活用方法についてご紹介してきましたが、より自院に即した活用方法を知りたい、という場合はぜひお気軽にお問い合わせください。
医師採用成功のためのお役立ち資料をダウンロード
【医師採用成功ノウハウ資料 : リサーチ編】
求人を出す前にどのような準備をされていますか?
まず大切なのは、自院の立ち位置を把握し、競合と差別化できる
アピールポイントを見つけることです。情報をしっかりとリサーチをした上で、戦略的に採用活動を進めていきましょう。
【資料の主な内容】
- なぜリサーチが必要なのか
- 求職者のニーズ
- 競合の状況
- 自院の立ち位置
コメント