「患者さんは家族のように大切な存在」というモットーのもと、30年以上地域の精神科医療を支えてきた医療法人社団メンタルクリニックさとう(神奈川県伊勢原市)。理事長の高齢化に伴い医師招聘がマストという状況下で、応募・紹介の少なさに頭を悩ませていました。採用のリミットが迫る中、確実に、かつお人柄にもこだわって採用したい──。こうした想いからある手法を取り入れたところ、アプローチできる医師が以前の20倍に増えたほか、以前よりも求職者について情報収集しやすくなったそうです。事務長の大井手正敏氏に、2か月でスピード採用を果たした成功要因を聞きました。
医師採用成功のためのノウハウ資料【リサーチ編】をダウンロードする
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2020/10/4ad8f872d66a8e87a7d076daa25afddc.png)
目次
採用対象者の少なさや、相性の見極めに課題
──これまで、貴院はどのような点で採用に苦労されていたのでしょうか。
当院は、神奈川県のほぼ中央部、伊勢原市にあります。しかし県内勤務を希望される先生の多くは、横浜や川崎といった都心に近いエリアをお考えです。当院が自力で採用しようにも、なかなかドクターが見つからないという課題がありました。また、これまで紹介会社経由での採用を試みたこともありましたが、事前情報が少ない中でお人柄や相性を見極めるのにも難しさを感じていました。
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2020/10/9a0f4266245c6d880f0d3c24a4f61a54.png)
──今回、求職中の先生にオファーする手法を取り入れたきっかけを教えてください。
地域医療の継続・発展を考えたときに、ドクターの招聘がマストだったからです。
当院は思春期から中高年と幅広い年齢層の方々が来院されます。疾患も多様で症例数は豊富です。常勤医2名+非常勤医1名の3名体制で診療していましたが、患者さんを最も診ている理事長が高齢なことを理由に、医師招へいを重要課題とし、理事長の負担軽減を進めるとともに、次世代を築いていくことが、事務長として私に与えられた大きな役割です。
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2020/10/4f0c31ba9712bc22ea13e0d24dc33cb0-800x500.png)
自院サイトでの募集や紹介会社への声かけはしていましたが、クリニックで、しかもこの地域で、となると、どうしてもアプローチできる人数が限られます。「まずは2020年度中に1名採用」という目標がある中で、確実に採用するために何ができるか考えていた時に、求職医師の一覧を見てオファーできるサービスがあると聞き、「M3 Careerプライム」(以下、プライム)の導入を決めました。幸いにも、ご縁があって導入から2か月で、50代のご経験豊富な先生を採用することができました。
採用候補者が20倍に?求職医師情報を入手できるメリットとは
──プライムでは最新の求職者情報が毎週配信されます(※)。一覧を見たときの印象を教えてください。
「採用候補となる先生は結構いるんだな」というのが率直な感想ですね。年に数件の紹介を待つしかなかった頃に比べると、アプローチできる先生の数は20倍くらい増えました。チャンスをしっかり活かすためにも、求職者情報が配信されてからなるべく時間をおかずにオファーをかけるようにしています。
※求職者の同意が得られた情報を匿名配信しています
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2020/09/7df4479224ffe8d9c36d76f52728afdc.png)
──だからこそ、2か月という早さで成果に結びついたのですね。スピード採用成功の要因を、もう少し詳しく教えてください。
「これが良かったんじゃないかな」と思うポイントは大きく3つあります。
1つは、気になる先生について積極的に問い合わせたことです。プライムには求職者の担当コンサルタントに問い合わせできる機能があります。たとえば「神奈川県希望とのことだが、伊勢原市は通勤圏内か」「勤務負荷を軽減したいとのことだが、1日何名程度診ていただくことが可能か」「家庭事情による転職とあるが、具体的にどういった経緯なのか」など、配信内容だけでわからないことはこまめに聞いて、オファーの可否を判断したり、先生の状況・希望に合わせてPRする内容を変えたりしていました。
──的確な質問で、求職者のニーズを汲みとっていたのですね。
私は3年前に当院に入職したのですが、その前は別の医療機関で20年ほど医事課長を務めていました。当時、医師と多職種とのパイプ役や複数施設のマネジメント業務に携わっていた経験が医師採用にも活きているかもしれません。相手を理解しコミュニケーションをとるよう心掛けています。
採用スピードだけでなく、質も大切にしたい
──他の成功要因は何でしょうか。
成功要因の2つ目は、エムスリーキャリアのコンサルタントの方々から情報を提供いただけたことです。プライムのサポート担当の方からは、当院の立ち位置・強みを競合と比較した上で整理いただいたり、条件・オファー内容について助言いただいたりしました(※)し、求職者の担当コンサルタントの方からも、定性面を含め追加情報をいただけたことが、採用の後押しになりました。
※サポート内容はプラン・オプションによって異なります。
たとえば、今回入職いただく先生は求職者情報からプライベートの確保を重視されている印象がありました。その理由が、ご家族をとても大切にされているからだとコンサルタントの方から伺い、当院の“家族のように大切な存在として医療を提供する”という方針ともマッチしているし、きっと診療にも一生懸命取り組んでいただけるだろうと感じました。
精神科ということもあり、理事長は特に医師のお人柄を重視するので、こうした情報は参考になりましたね。既に勤務も開始いただいていますが、初日から非常にスムーズに診療されていて、とても助かっています。
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2020/10/34dc8fe5f126c76693d7f624e6ff39c3-1.png)
「共に喜びと満足の得られる医療を提供することを夢にしています。」
──コンサルタントと連携することで、貴院にマッチする先生を探し出しているんですね。残りの1つは何でしょうか。
コロナ禍の影響もあり、面接に一部オンラインを取り入れました。紹介会社経由の場合、コンサルタントの方が面接に同席して司会・進行をするのが常ですが、今回はウェブ会議ツールを使って参加してもらいました。
見守られている安心感はありつつ、自分の裁量で面接を進行するので、ちょっと思い切った質問もできました。いつもより突っ込んだ話をする中で、より先生のお人柄を感じられたように思います。オンラインの意外な副産物でしたね。
地域・法人の未来をともにつくってほしい。採用担当者の思い
──条件面などで工夫された点はありますか。
前述したように、サポート担当者から年収など条件面の相場を聞いていたので、「確実に決めたい」というタイミングでは、思い切って本来の基準を大幅に上回るような条件提示も行いました。医師採用については、何か追加情報があればすぐに理事長に相談する、というように組織的に取り組んでいたことが、スピーディーな対応に結びついたのかなと思います。結果的に、目標より半年も早く採用することができました。
──今後の展望を教えてください。
開院から30年以上、地域に根付いてきた当院の医療を次世代につなぐとともに、新たな医療サービスの展開を検討したいと考えています。そのためには、一緒に当法人を盛り立ててくれるドクターの力がまだまだ必要です。得意とする専門分野、デイケアや分院の展開など、「やりたい」と言ってくださる先生がいたらぜひ一緒に将来構想を考えていきたいですね。法人として新たな挑戦を重ねつつ、先生ご自身もやりがいを求められるような職場を目指して、今後も採用に取り組みたいと思います。
【即戦力の医師をスピード採用!】
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2021/03/f6a6ee8c272c7c20bc1ed9bd5b532c4c-800x600.png)
医師採用のスピードを上げるためには、転職意欲の高い先生にアプローチしていくことが大切です。
スピード採用成功の3つのステップ
- エリア内の候補者数や希望年収など、最新の採用データをチェック
- 転職希望の医師一覧(匿名)から、要件に合う医師を選ぶ
- 先生の希望・相場をふまえ“医師に響く求人”でオファーを出す
この3ステップにより、効果的、効率的な採用活動が可能になります。
クリニックの医師採用成功事例インタビューを読む
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2021/03/a0372ee2cd26e6a80e9ac15f0784f201.jpg)
神奈川県で“医師面接ゼロ”のクリニックが、2カ月のスピード採用を叶えるまで~医療法人社団 天友会
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2021/03/ac053d8777ed0fd992cd6f2755aaa3b7.jpg)
家族のように患者に寄り添う精神科クリニックが、医師採用に求めたもの─メンタルクリニックさとう 大井手正敏事務長
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2021/03/4af59df3e9fbf61e3e8a6694fedc84d4.jpg)
「医師採用できなければ閉院」窮地のクリニックを救った“待たない”という選択―さくら通りクリニック 岩田大右代表理事
![](https://hpcase.jp/wp-content/uploads/2020/09/ed7b9399958c51a66346ea24918c0226.png)
[adrotate group=”9″]
コメント