病院事務職キャリア相談室:50代前半での転職、単身赴任でも厳しい?住居・手当の有無は?

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【質問者】事務長 Hさん

50代前半 男性 事務長歴10年

現職で病棟の建て替えや電子カルテシステムの導入、人事評価・研修制度の改善など大きなプロジェクトを実行してきました。バタついていた院内も落ち着き、自分の中で当院での仕事はやり遂げた気持ちがあります。
現在の待遇に不満はありませんが、定年までの残りの時間を、わたしの経験・ノウハウを必要としている医療機関で過ごしたいと思うようになりました。
年齢的に転職は難しいかもしれませんが、全国を視野に探せばこの年齢でも転職先は見つかるでしょうか。
その場合、遠方だと単身赴任せざるをえない状況です。住宅手当など、単身赴任者に対してサポートしてくださる医療機関はあるのでしょうか。

【回答者】雪竹舞子(事務職専門コンサルタント)

医療事務職キャリア相談室ご質問ありがとうございます。
数々のご実績にも関わらず、さらなるやりがいを求め変化も恐れないご姿勢には頭が下がる思いです。

まず、最初のご質問からお答えします。社会的に定年年齢の引き上げがもっぱら議論されているところではありますが、一般的には定年=60歳という医療機関が多いです(※)。そのため、率直に申し上げて、ご年齢を鑑みると選択肢はかなり限られてしまうでしょう。しかし、エリアを問わずに求人を探せばいくつかの選択肢が見込めます。
(※ 定年後の再雇用制度が整備されている医療機関でも、役職がなく、給与も一部カットという条件がつくことも少なくありません。求人をお探しの際は、再雇用制度の有無や条件も確認しておくと安心です)

単身赴任を含め、転居を伴う転職自体は、多くの前例があります。特に地方の医療機関では、首都圏から優秀な人材を招くために好条件で求人を出しているケースも。Hさんは現職で数多くの実績をお持ちですから、そうした人材不足の医療機関で知見を活かして業務にあたるとともに、後進の育成にも携わるといった働き方は、医療機関からのニーズがあるかもしれません。

次に、単身赴任に対する支援の有無についてですが、残念ながら、住居や手当といったサポートを用意していただける医療機関は非常に少ないです。
そのようなサポートを強くご希望でしたら、たとえば広域に渡って展開している病院グループや、全国各地で病院の経営支援を提供している企業などが候補になるでしょう。これらの法人では、単身赴任者用の福利厚生制度を整えている場合もあります。

したがって、今回のケースでは以下の3つの選択肢を検討することになるかと思います。

(1)広域展開して、単身赴任の支援制度がある病院グループを探す
(2)医療機関にこだわらず、単身赴任の支援制度がある企業も視野に入れて探す
(3)単身赴任に対する支援にはこだわらず、ご自身のスキルやノウハウを活かせる医療機関を探す

また、単身赴任に限らず転居を伴う転職には、ご家族の理解が不可欠です。よくお見かけするのが、内定を得てから奥様に打ち明け、強い反対に遭って難航、もしくは破談になるケース。転職活動を始める段階から、ご家族ともよく話し合って丁寧に進めることをお勧めいたします。

転職をするかどうか、いずれの決断を下すにも勇気がいるかと思います。正解はおそらくありませんので、悔いが残らないかどうかでご判断いただくのも良いかもしれません。

雪竹舞子(ゆきたけ・まいこ)
エムスリーキャリア株式会社 経営支援事業部 事務職紹介グループ
大学卒業後、企業にてBtoC営業とセミナー企画・運営に従事。兄弟が先天性の疾患を抱えていたことから、思い入れの強かった医療業界に飛び込むべく、エムスリーキャリアに入社。現在は、前職での営業経験も活かしながら「顧客ファースト」を信念にキャリアコンサルタントとして活動中。趣味はミュージカル・舞台鑑賞で、月1回の鑑賞を欠かさない。

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