地域包括ケア病棟と回リハ病棟、リハビリの未来はどちらに?―武久洋三に聞く、地域包括ケア病棟

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2014年度診療報酬改定で、急性期と在宅の橋渡し役として新設された地域包括ケア病棟。亜急性期病棟からの転換を中心に全国の病院で導入が進んでいます。しかし、依然として様子をうかがっている医療機関が多いのも事実。日本慢性期医療協会・地域包括ケア病棟協会が行った調査によると、両協会の会員病院のほぼ半数が、開設可否や開設時期を検討中だと回答しています。
こうした中、関西を中心に約70の急性期・慢性期病院や介護施設を運営する平成医療福祉グループでは、傘下の病院へ積極的に地域包括ケア病棟の導入を進めています。同グループ代表で、地域包括ケア病棟協会顧問も務める武久洋三氏に最新状況を聞きました。

《今回インタビューにご協力いただいた方》
日本慢性期医療協会 会長
地域包括ケア病棟協会 顧問
平成医療福祉グループ代表/平成博愛会理事長  武久洋三氏

地域包括ケアか回リハか… 出来高払いは“風前の灯”

―平成医療福祉グループにおける地域包括ケア病棟の導入状況について教えてください。

地域包括ケア病棟協会顧問・平成医療福祉グループ代表の武久洋三氏

武久氏

当グループでは、既存病棟から地域包括ケア病棟への転換を積極的に進めています。
こうした方針に対し、「地域包括ケア病棟よりも、回復期リハビリテーション病棟(回リハ病棟)で算定する方が、全体の収入は大きくなるのでは」という指摘もあり、確かに一理あります=下表参照=。

しかし、両者の間には単純に「今どちらが得か」という視点だけでは測れない違いがあります。それはリハビリが出来高払いになるか、包括払いかになるか、です。

出来高払いでは、リハビリの量の勝負になってしまいます。これがいかに違和感のある話かは、看護業務に置き換えると分かります。従来から看護師は、体位変換や清拭を行った回数や時間で報酬請求してきたわけではありません。必要な看護行為を必要な分だけ行い、「看護行為」として包括して報酬請求してきました。リハビリも同様だという考え方に先鞭をつけたのが、地域包括ケア病棟の包括払いです。これは大きな意味を持ちます。
地域包括ケア病棟と回リハ病棟の主な診療報酬比較
包括払いが導入された今、リハビリの出来高払いはもはや “風前の灯(ともしび)”です。なぜなら患者が必要としているのは、リハビリの量ではない。これからは包括払いの中で、「患者をどれだけ良くしたか」というアウトカム勝負になるでしょう。そうなると、今は回リハ病棟入院料1を取った方が収入面でいいかもしれませんが、先々を考えると地域包括ケア病棟を整備すべきだと考えています。

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