医師が応募したくなる求人の作り方─5分でわかる!クリニック医師採用ガイド

クリニックでは、医師の採用に成功するかどうかが、経営に大きな影響を与えます。
急遽医師を採用する必要が出てきたり、複数施設での採用を同時に進めなければならなかったりと、クリニックならではの採用の悩みも多いのではないでしょうか。
そんなクリニックの医師採用担当者からのよくある質問に、採用支援コンサルタントがお答えします。

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目次

Q.医師の目に留まり、応募したくなる求人の作り方を教えてください。

回答者:エムスリーキャリア 採用支援コンサルタント

A. 医師の採用活動において、求人づくりは大変重要になります。応募、紹介がない、というクリニックは、まず求人に問題があるケースが多いです。求人づくりのポイントをお伝えします。

よくあるNG求人の例

まず、ありがちなNG求人の例を紹介します。

※求人内容は、架空の設定です。

【業務内容】
訪問診療をお願いいたします。
【勤務条件】
◇ 年収   : 1,600万円 〜 (応相談)
◇ 勤務時間 : 9:00~18:00(休憩1時間)
◇ 勤務日数 : 5日/週 
◇ 交通費  : 別途支給
◇ 休日   : 土曜、日曜、祝日(応相談)
◇ 休暇   : 有給休暇は就任半年後に10日付与

この求人の主な問題点は、以下の2つです。

1.年収が曖昧

年収に、下限・上限の金額しか書いていない求人票は多いですが、このような表現では、医師は自分が入職する場合にどれくらいの年収になるのかイメージできません。また、「1,200万~2,000万円」など年収額の幅を広げるのも避けた方がいいでしょう。
幅がある場合は150万円くらいに抑える、もしくは経験年数に応じたモデル年収を示すことをお勧めします。モデル年収を示す場合は、どの層をモデルにするかも重要です。自院が最も採用したい医師の層だけでなく、採用市場を踏まえ、採用できそうな層を現実的に考えてモデル年収を設定することをお勧めしています。

2.業務内容の詳細がわからない

「訪問診療」「外来診療」などの言葉だけでは、医師は具体的な働き方や負担感などがイメージできません。最低限、どんな患者層が中心で、医師一人当たり何人くらいを担当するかは記載するようにしましょう。

訪問診療であれば、居宅と施設の割合や、1日の患者数、ドライバーや看護師の同行、オンコールの有無、クリニック内のスタッフの体制も気になるところです。

自院が医師にどんな働き方を提供できるのか、という視点で考えるといいでしょう。

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求人改善例

【業務内容】
訪問診療をお願いいたします。
◇ 訪問患者数:10件程/日 ※居宅:施設=1:1程度
◇   訪問体制  :看護師、ドライバーが同行
◇ 医師体制:常勤医師2名 非常勤医師1名
【募集背景】
体制強化による増員
【勤務条件】
◇ 年収   : 1,650万円 〜 1,800万円スタート(応相談)
※30代:1650万~スタート
※40代~50代:1800万~スタート
*詳細はご経験とご実績に応じて相談の上、決定いたします。
◇ 勤務時間 : 9:00~18:00(休憩1時間)
◇ 勤務日数 : 5日/週 
◇ オンコール:なし
◇ 当直   :なし
◇ 交通費  : 別途支給
◇ 休日   : 土曜、日曜、祝日(応相談)
◇ 休暇   : 有給休暇は就任半年後に10日付与

医師が職場を選ぶ上で重視する4つのポイント

医師が職場を選ぶ際は、以下の4つのポイントを重視します。

《医師が重視する4つのポイント》
1.アクセス
2.キャリア(経験)
3.ワークライフバランス
4.報酬

それぞれくわしく見てみましょう。

1. アクセス

立地がいいクリニックの場合は、当たり前ですが、最寄り駅や、そこからの距離などアクセスの良さをアピールします。また、アクセス条件が不利なクリニックでも、具体的な通勤ルートや、駐車場完備など環境面での支援を記載するなどして、医師に通勤イメージを想起させるといいでしょう。

2. キャリア (経験)

ターゲット像となる医師が求めるキャリアを想像し、そのキャリアに向けて自院ではどのような環境が提供できるのか情報を提示します。具体的には、クリニック院長を目指したい医師には「分院展開予定のため、院長候補としての入職も可」、自由診療領域に挑戦しようという医師には、「未経験の方には研修制度有」「指導体制充実」などの記載が挙げられます。
ただ、アクセスやキャリアの面ではアピールできる情報が限られるクリニックもあるかと思います。その場合は、ワークライフバランスや報酬でカバーできるようにしましょう。

3. ワークライフバランス

クリニックは、比較的ワークライフバランスを売りにしやすいと思います。勤務時間だけでなく、休憩時間、平均残業時間、有給休暇の取りやすさなどについても書き、福利厚生についてもなるべく細かく明記しましょう。

4. 報酬

報酬を重視する医師は多く、「ほかの条件が希望と合わなくても、報酬が高ければ応募する」ということも珍しくありません。医師紹介会社が医師に提案する求人を探す際も、エリアと業務内容、報酬で候補を絞るケースが多いです。NG求人例でも触れた通り、年収幅を150万円以内に抑え、モデル年収などを使って具体的な数字を示しましょう。

求人票は、書き方の工夫次第で医師の目に留まりやすくなり、応募増加につながります。

「自院の求人の何が問題なのかわからない」「アピールポイントがわからない」など、求人づくりや見直しにお困りでしたら、医師採用を支援するコンサルタントもいます。エムスリーキャリアでは市場データを踏まえたアドバイスをさせていただくことも可能ですから、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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