「上司に求めるマネジメント行動」ランキング1位は?━医師1519人アンケートvol.4

医師は上長に、どのようなマネジメント行動を求めているのでしょう。m3.com会員1519人が回答したアンケート調査をもとにランキング形式でまとめました。それぞれのマネジメント行動について、自身の上司が「実行できているか」「できていないか」の評価についても紹介します。

院長・事務長・医師採用担当者におすすめ
【無料】病院経営事例集メールマガジン登録はこちら

目次

若い世代ほど重視するマネジメント行動は?

アンケート調査では医師に「上長に求める行動として、特に優先順位が高いもの」を13項目の中から3つ選んでいただき、1位3ポイント、2位2ポイント、3位1ポイントとして合計点を集計しました。

その結果、1位は「適時・適切な判断」(1784点)、2位は「目標・方針の共有」で(1735点)となり、3位(「部下への報告/連絡/相談」、784点)以降の項目と点差が大きく開きました。医師の業務はその時、その場での判断や、情報共有がときには患者の命にもかかわるなど、結果に大きな影響をもたらすことが影響しているのかもしれません。

年代別では、どの年代も上位2つの項目は共通しており、「適時・適切な判断」「目標・方針の共有」となっています。3位は20代と40代が「部下への報告/連絡/相談」、30代が「適切な業務分担」、50代が「組織間での信頼関係構築」、60代以降が「適切な課題把握」でした。

上位5位を見てみると、50代を除き各年代でランクインしているのは「部下への報告/連絡/相談」です。「ワークライフバランスの推進」は20代、30代で入りました。ワークライフバランスが取りにくい世代、もしくはワークライフバランス志向が高い世代と言えるでしょう。また、「部下との積極的なコミュニケーション」は、唯一20代でトップ5に入りました。

医師採用をお急ぎの医療機関様へ
新しい医師採用サービスを【1カ月無料】でお試しいただけます

部下とのコミュニケーション、特に求められる職場はどこ?

職場タイプ別で比較してみます。

「適切な業務分担」は規模が大きい職場ほど重視され、病院(400床以上)で3位に。病院(200床未満)では4位、病院(201~399床)、施設(老健、介護医療院等)では5位に入っています。また、「部下との積極的なコミュニケーション」は、唯一、病院(400床以上)でトップ5入りしています。大病院は医師数が多いため、規模が小さい施設に比べて、意識的に部下とのコミュニケーションの機会を増やすことが求められているようです。

一方で、規模が小さいクリニックでは、全職場で唯一「適切な課題把握」が上位5位にランクインしています。一般的にトップの医師の目が届く範囲で運営されるクリニックだからこそ、課題把握が重視されているのでしょう。

医師採用のお悩みに専門家がお答えします
【無料】 個別オンライン相談へのお申込みはこちら

5.5人に1人が「上司はできていない」と回答した行動とは

それでは、医師たちが、上司のマネジメント力を評価して「実行できている」「実行できていない」と感じている項目は何でしょうか。

最も「十分できている」「まあまあできている」と評価した割合が高い項目は、「目標・方針の共有」で61.2%。「適時・適切な判断」も6割を超え、60.3%に上りました。この二つは上長に求める行動ランキングでも1位、2位に入っていることから、マネジメントに特に求められており、かつ実行もしやすい項目と言えます。

以下のグラフは、「十分できている」「まあまあできている」の割合が高い順に項目を並べたものです。全13項目のうち、「部下のキャリア形成・育成へのサポート」を除く12項目は「できている」と回答した人が過半数を占めています。

※数値は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります

次に、「あまりできていない」「全くできていない」の割合が高い順に項目を並べたグラフを見てみましょう。

実行できていない割合が最も多いのは、実行できている割合でも唯一50%を割った「部下のキャリア形成・育成へのサポート」です。17.5%、約5.5人に1人の医師が「上長が実行できていない」と判断しています。次にできていない割合が高かったのは、「部下への報告/連絡/相談」で14.8%。こちらについては、できている割合は58.5%と3番目に高く、実行できている上長とできていない上長の差が大きいことが見受けられます。

※数値は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります

貴院の職場のマネジメント層は、上記の13項目について実行できているでしょうか。

マネジメントで上長に求められやすい行動と、実行しやすい行動をチェックし、職場のマネジメント状況の把握、改善のヒントにしてみてはいかがでしょう。

【調査概要】
期間:2021/1/28
対象医師:m3.com登録医師1519人
・年代内訳(20代=68、30代=250、40代=343、50代=481、60代以上=377)
・職場タイプ内訳(病院:400床以上=484、病院:201~399床=320、病院:200床未満=320、クリニック=316、施設:老健、介護医療院等=22、その他=16)

【無料】病院経営事例集メールマガジンのご登録

病院長・事務長・採用担当者におすすめ

病院経営事例集メールマガジンでは、以下の情報をお届けします。

  • 病院経営の参考になる情報
    エムスリーグループのネットワークをいかし、医療機関とのコミュニケーションを通じて得た知見をお知らせします。
  • セミナー情報
    医師採用など、病院経営に役立つ知識が学べるセミナーを定期開催しています。

関連記事

  1. 「院長の右腕」を探す前にお読みください―溝口博重の「院長、それじゃみんなは動きません」vol.1”

コメント

コメントをお待ちしております

HTMLタグはご利用いただけません。

スパム対策のため、日本語が含まれない場合は投稿されません。ご注意ください。

医師の働き方改革

病院経営事例集アンケート

病院・クリニックの事務職求人

病院経営事例集について

病院経営事例集は、実際の成功事例から医療経営・病院経営改善のノウハウを学ぶ、医療機関の経営層・医療従事者のための情報ポータルサイトです。