自院の採用難易度が知りたい─5分でわかるクリニックのための医師採用ガイド

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クリニックでは、医師の採用に成功するかどうかが、経営に大きな影響を与えます。
急遽医師を採用する必要が出てきたり、複数施設での採用を同時に進めなければならなかったりと、クリニックならではの採用の悩みも多いのではないでしょうか。
そんなクリニックの医師採用担当者からのよくある質問に、採用支援コンサルタントがお答えします。

目次

Q.自院の採用難易度が知りたい

回答者:エムスリーキャリア 採用支援コンサルタント

A. クリニックは医師採用の頻度が少なく、採用市場や自院の採用難易度を把握する機会も少ないのではないでしょうか。このため、楽観的な見通しで募集を開始したものの、思うように採用活動が進まずお困りの施設様も珍しくありません。実際に、クリニックで求人を出して1年以内に決まる割合はわずか8%という調査結果もあります(弊社調べ)。

たとえば、採用対象となる医師が多数いるのに応募・紹介がないケースと、そもそも採用対象となる医師数が少ないケースでは、とるべき対策が変わってきます。前者は求人の内容や求人の露出方法を見直した方がいいでしょうし、後者であれば近隣エリアの医師のみでなく、日本全国に採用対象を広げる必要があるかもしれません。

このように、急募の場合こそ、自院の採用難易度を把握し、採用活動の改善を図ることが重要となります。そのためにおさえておきたいのが「採用対象となる医師の人数」と「競合施設の条件(年収相場など)」です。

調べ方には、次の2つがあります。

・公表されているデータから、自身で調べる
・人材紹介会社など、データの蓄積がある外部機関に問い合わせる

それぞれ、順番にご説明します。

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公表されているデータから、自身で調べる

1.採用対象となる医師の人数

まずは、医師数を調べます。厚生労働省が公表している「医師・歯科医師・薬剤師統計(旧:医師・歯科医師・薬剤師調査)」では市区町村別/年齢別や、専門医別の医師数といったデータを閲覧することができます(※)。エリア・採用したい診療科の医師が何名くらいいるのかを確認しましょう。なお、医師数が少ないエリアでは、市区町村・二次医療圏だけでなく、近隣県まで広げてチェックした方がいいでしょう。
※政府統計の総合窓口e-Statホームページより入手可能

次に、医療機関数を調べます。医師数が多いエリアでも、医療機関数が多ければ採用難易度は高くなるからです。こちらも厚生労働省の「医療施設調査」で市区町村・二次医療圏別のデータを閲覧できます。また、ややデータが古いですが日本医師会の「地域医療情報システム」も見やすいのでおすすめです。

最後に対象地域の医師数を対象地域の医療機関数で割ることで、施設あたりの医師数を計算します。全国平均や他の地域と比較することで、自院のエリアでは採用がどのくらい難しそうか、をつかむことができるでしょう。ただし病院とクリニックでは医師数が大きく異なるので、そのあたりも加味して算出した方がよいでしょう。また、この方法では当該エリアで転職意欲のある先生がどのくらいいるか、まではわかりません。

2.競合施設の条件(年収相場など)

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」に、職種×都道府県で給与データが公表されています。給与額は年単位で変動するため、数年分のデータの平均値を参照することをおすすめします。ただ、市区町村別のデータは見ることができないため、より詳細な年収相場や条件が知りたい場合は、対象地域の医療機関の求人情報を調査する必要があります。その場合は、求人サイトで地域・診療科で絞り込んで求人検索するなどの方法が考えられるでしょう。

人材紹介会社など、データの蓄積がある外部機関に問い合わせる

医師紹介を専門に担う紹介会社は、転職希望医師のデータを蓄積しています。実際に、クリニックへの転職は人材紹介会社経由が36%を占めるという調査結果もあり、こうした情報を持つ外部機関に問い合わせることで、実際にいま転職を希望している先生がどのくらいいるのか、という実態をつかむことができるでしょう。

たとえば、診療科×都道府県の登録者数はもちろん、直近1年間の成約実績/年収相場/その他条件面の相場/登録医師の年齢構成/転居可能な医師数といった、より詳細なデータを提供することも可能です。

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注意点として、小規模な紹介会社ではどうしてもn数がすくないため、データの内容に偏りが生じる可能性があります。信頼できるデータを入手するためには、なるべく規模が大きく医師の登録実績が豊富な紹介会社へ問い合わせることをおすすめします。また、特定の地域に強みを持つ紹介会社もあるため、自院のエリアに詳しい紹介会社に聞いてみるのもいいでしょう。

また、医師数が少ないエリアなら、希望のエリア外へ転職した医師がどのくらいいるのか、を確認してみてもよいでしょう。前述した通り、医師少数地域では採用対象を全国に広げて探す必要があります。希望エリア外の紹介実績が豊富な紹介会社であれば、求人を預けてみるという選択肢もあるかもしれません。

ここまで、対象地域の医師数・年収相場の調べ方をご紹介してきましたが、大切なのはこれらのデータを自院の採用活動に活かすことです。

たとえば、医師数が少なく年収相場の高いエリアでは、近隣施設の求人内容をふまえて年収・福利厚生の充実を図るなど、ある程度コストをかけて魅力を上乗せしていく努力が求められます。一方で、医師数が多く年収相場が低いエリアならば、横並びの競合施設が多数ある中でいかに自院の特色を打ち出すか、を検討すべきでしょう。

もし求人や条件の見直しにお困りでしたら、データに基づいてアドバイスをさせていただくことも可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

※記載内容はエムスリーキャリアの採用支援サービスの場合

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