病院事務職 約2000名に聞く「転職理由」、第1位は?

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【目次】
「年収」が全体トップ、ワークライフバランス重視の傾向も
医事課は勤務時間、管理職層は経営への不満・不安が顕著
まずは希望条件の整理を

病院経営が厳しさを増すのに伴い、優秀な事務職を求める医療機関も増え、病院事務職の転職市場は活発な状態が続いています。エムスリーキャリアは2019年1~12月に事務職紹介サービスに登録したユーザーの転職理由を調査・分析しました。約2000名の回答のうち、最も多かった転職理由とは?部署・職位別の傾向をご紹介します。

「年収」が全体トップ、ワークライフバランス重視の傾向も

分析調査では、エムスリーキャリアの事務職紹介サービスに登録した病院事務職員の転職理由を 29項目に分類しました。転職理由が複数の項目に当てはまる場合は、それぞれに1件としてカウントしています。

表1: 全体の転職理由ランキングトップ10(複数回答、2019年1月1日~12月31日にエムスリーキャリアの事務職紹介サービスに登録したユーザーのうち、回答のあった1998名が対象)

全体では「年収」が13.4%で最多となりました。中には『昇給が少なく今は良くても将来的に不安』『残業代がつかないので負担感を考えると割に合わない』といった声も。金額だけでなく、給与体系や業務量とのバランスが不満につながっているようです。続いて、「雇用形態」が10.5%で2位。医療事務を中心に、非正規雇用から正規雇用での登用を求めて転職する事務職員が一定数いることがわかります。

また、7位「勤務体系・勤務日数」・8位タイ「残業時間」・9位「過剰な業務負担」と、ワークライフバランスを重視する転職理由が並んでいます。事務職の転職支援を行うコンサルタントによると、社会的に働き方改革推進ムードが高まる中、『もっと自分の時間がほしい』『週2連休を確保したい』といった希望が珍しくなくなっているそうです。

医事課は勤務時間、管理職層は経営への不満・不安が顕著

さらに所属部署や職位を絞ると、異なる傾向が見えてきます。以下の表の赤字部分は、特に傾向の違いが読み取れる項目です。例えば医事課では、ランキング構成は全体と大きな違いはないものの、「職場の雰囲気・人間関係」が3位タイ(全体4位)とやや大きな割合を占めているほか、「勤務体系・勤務日数」・「残業時間」が全体に比べそれぞれ3ポイント近く高くなっています。レセプト期間などにどうしても残業が常態化しがちな部署ならではの傾向かもしれません。

また、課長以上の管理職層では『経営層と馬が合わない』という声が目立ち、全体8位の「経営方針への不満」が14.6%で第1位にランクインしました。全体10位の「経営不振」が5位タイにつけていることからも、経営への関与が大きい立場ならではの不満・不安がうかがえます。一方で、全体ではランキング外だった「スキルの活用・挑戦」が6.0%で6位、「キャリアアップ」が5.3%で7位に入るなど、成長意欲・向上心から転職を決意する傾向が強いのも管理職層の特徴と言えるでしょう。

表2:所属部署・職位別の転職理由上位20項目(赤字部分は特に傾向の違いが顕著だった項目)

まずは希望条件の整理を

どのような理由で転職するにしても共通して注意すべき点があると、コンサルタントは次のように語ります。
「人材紹介会社に登録される方の中には、転職で叶えたいことが明確でない方や、希望と現実のギャップに気づいていない方もいらっしゃいます。たとえば『年収〇百万円以上で自宅から徒歩圏内、残業は月10時間以内で……』と希望条件の優先順位が明確でないがゆえに、条件を絞りすぎてなかなか求人が見つからない、というケースがある一方で、管理職相当のスキル・経験があるのに『キャリアアップしたいけど無理ですよね』とおっしゃる方も。
病院事務職のキャリアパスは医療機関ごとでかなり違い、また情報が乏しいこともあって、ご本人では意外と気づきにくい視点があるものです」

なんとなく現状に不満がある、という方は、まずは友人や家族などに相談することで、ご自身でも気づいていなかった希望や、新たな選択肢が見えてくるかもしれません。また、人材紹介会社に情報提供を依頼するのも選択肢です。過去実績や非公開求人など、自力では見つけ出すのが難しい情報・求人を効率的に入手することができるでしょう。

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