365日24時間稼働の多忙な在宅クリニックで医師採用を成功させるには──医療法人元気会 わかさクリニック 間嶋崇理事長・中野葉月看護部長

10万人当たり医師数が全国最少の埼玉県で、365日24時間対応の在宅医療を展開する医療法人元気会 わかさクリニック。患者さんのどんな悩みにも応えられるようにと、クリニックでありながらCTやMRIを完備し、幅広い領域で各科専門医による診療も実施するなどの体制を整えています。これまでは非常勤医師により体制を確保してきましたが、新クリニックの開設に伴い、常勤医師の採用が急務となっていました。しかし求人を出しても反応がない、さらには採用だけに時間を割けるスタッフもおらず、十分に注力できない……。そんな状況を打破するために取り入れたものとは?理事長の間嶋崇先生と看護部長の中野葉月氏に伺いました。

中野看護部長(左)と間嶋理事長(右)  提供:わかさクリニック
中野看護部長(左)と間嶋理事長(右)
提供:わかさクリニック

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目次

増え続けるニーズに非常勤医師の増員で対応してきた

──貴院の地域での立ち位置を教えてください。

間嶋理事長:
私たちの役割は“地域のかかりつけ医”です。2011年に当院を継承してから、地域の患者さんたちの声に耳を傾けながら365日無休の外来診療や24時間緊急対応可能な在宅医療、ご自宅~クリニック間の無料送迎や訪問看護ステーションの運営といった現在の体制をつくりあげてきました。2014年に在宅医療を開始して以降ニーズは増す一方で、現在1200名以上の患者さんに対応しています。外来も7診体制で1日の来院者数は500~600名に上ります。

──患者さんのニーズに応えるため、医師体制はどのように確保されていたのでしょうか。

間嶋理事長:
何でも診る、いわゆる総合診療を行う常勤医6名と、各科の専門的な医療を担う定期非常勤の先生約70名で、患者さんのあらゆる悩みに対応できるような体制をとっています。病院と変わらぬ医療をクリニックで受けられるようにと、CTやMRI、胃カメラ、大腸カメラなどの設備も整えてきました。ご高齢の患者さんの間で美容医療のニーズが高かったことから、美容皮膚科にも対応しています。

在宅医療のニーズが増え続ける中、1拠点だけでは対応しきれなくなったので、2020年11月には同じ所沢市内の駅前にもう一つ新たな在宅クリニックを開設しました。これまでは出身大学の伝手などを頼りに、非常勤の先生の数を増やすことで対応してきましたが、現状の体制を維持しつつ新たな拠点をつくるとなると、常勤医師の増員がマストです。なんとか急いで先生を見つけなければ、と新たな採用ルートを模索していました。

クリニック外観 提供:わかさクリニック
クリニック外観
提供:わかさクリニック

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──これまでも常勤医師の採用は行っていたのですか?

間嶋理事長:
これまでも自院のサイトや人材紹介会社などへ求人は出してはいたのですが、全く反応がありませんでした。所沢という立地の問題なのかもしれません。紹介・応募がないので面接に至ることはほぼ皆無です。先生にアプローチできる機会を増やすため、転職希望の先生にオファーができるM3Careerプライム(以下、プライム)を導入することにしました。

面接に至らない、人手もない…その打開策とは

──プライムの中でも、採用支援担当者が代わりに採用業務を実行する「フルサポートプラン」を選ばれた理由を教えてください。

中野看護部長:
プライムの採用支援担当者が当院の窓口となり、常に採用活動に注力してもらえるという点に魅力を感じました。

私は医師採用の実務を担っていますが、看護師としての業務がある中で、採用活動に多くの時間を割くことは難しいです。プライムのフルサポートプランでは求職者の中から採用要件にマッチしそうな先生を探したり、オファーをかけたりといった採用業務に私に代わって日々注力してもらえるので、求職者へのアプローチ機会増加と業務負担の軽減を両立できるのがメリットです。

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──導入後、どのような変化がありましたか。

中野看護部長:
以前は先生に接触することすらできませんでしたが、現在は面接につながる確率が格段に上がったほか、面接に至るまでのスピードもぐっと速くなり、違いを実感しています。結果的に、導入3カ月で2名の先生を採用することができました。うち1名は所沢市でなく東京都での勤務を希望されていた先生です。他エリア希望の先生にもオファーをかけることでやりとりできるようになったこと、その中でタイミングよくいい先生に出会えたことが、スピード採用に結びついたのだと思います。

採用支援担当者の方とは毎週、会議で進捗の共有やお断り理由のフィードバックがあるほか、「この先生はどうでしょう」という連絡を随時いただくので、常に採用活動に注力してもらえているという安心感がありますね。

web取材に応じる間嶋理事長と中野看護部長
web取材に応じる間嶋理事長と中野看護部長

雇用条件緩和、web面接…求職者の希望をかなえる工夫

──採用を成功させるために意識・工夫していることがあれば教えてください。

中野看護部長:
性別を問わず働きやすさを重視する先生が増えているので、たとえば週4勤務やオンコール免除・時短勤務など、勤務条件の緩和にも柔軟に対応しています。特に女性の先生に関しては仕事と家庭・育児の両立については全面的にバックアップできるような雰囲気づくりを意識していますね。また、住宅手当の支給や職員用保育園の運営、社員食堂でのランチ無料など福利厚生の充実にも力を入れています。

間嶋理事長:
雇用条件の緩和に関しては中野に一任しています。このことが、条件交渉をスピーディに行い採用活動を円滑に進める一助になっているかもしれません。

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──365日24時間稼働のクリニックでありながら、先生に合わせて働きやすい環境づくりに注力されているんですね。

間嶋理事長:
当院では患者さんに対して担当医師が一貫して対応するという診療スタイルですが、都合が悪いときは常勤・非常勤問わず先生同士でカバーし合う風土があるので、このような働き方を実現できるのかなと思います。

求職者の先生の都合を重視するという意味で、採用活動にweb面接も取り入れました。本面接の前にwebでの面談を実施して、お互いにマッチング度合いをカジュアルに確認できるようにしたことで、本面接へつながる確率も上がっていると感じます。

──採用活動が順調に進めば、さらに規模を拡大される予定と伺いました。

間嶋理事長:
在宅医療のニーズ増加に伴い、所沢以外にもエリアを広げて展開していきたいと考えています。

まずは東京・西東京市から練馬区方面へのクリニック開設を次の目標として、準備を進めているところです。東京とはいえ、都心に比べると採用が難しいエリアですが、地域の人々の暮らしを支える仕事にやりがいを感じてくださる先生が見つかればいいなと思います。医師体制の目途さえ立てばすぐにでも開設できるので、次の3カ月であと2名の採用を目指しています。

当法人ではクリニックのほかにも、居宅介護事業所やコミュニティスペースの運営など、医療の領域にとどまらず地域を支えるための取り組みをこれまで展開してきました。今後も枠にとらわれず、患者さんや地域の希望を形にしていく方法を探っていきたい。そのためにもより一層、採用に注力していきたいですね。

即戦力の医師をスピード採用!

医師採用のスピードを上げるためには、転職意欲の高い先生にアプローチしていくことが大切です。

スピード採用成功の3つのステップ

  1. エリア内の候補者数や希望年収など、最新の採用データをチェック
  2. 転職希望の医師一覧(匿名)から、要件に合う医師を選ぶ
  3. 先生の希望・相場をふまえ“医師に響く求人”でオファーを出す

この3ステップにより、効果的、効率的な採用活動が可能になります。

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