40歳からが分かれ目!転職市場に見る病院事務職のキャリア

病院事務職がキャリア形成の上で抱える悩みとは―?
病院事務職のキャリア相談に応じている濱岡勇介氏(エムスリーキャリア 医療コンサルティンググループ)に、転職市場の動向を踏まえて聞きました。

病院事務職の転職意欲は、40歳代以降に高まる

エムスリーキャリアの調査によると、転職意欲がある病院事務職は、全体の52%。
年代別にみると、40―44歳が転職意欲を持つ人の割合が最も高く、「よい求人があればすぐにでも転職したい」と答えた人の割合も40歳代で増加傾向にあります=下グラフ参照=。

Q.現在の転職意向を教えてください(年代別)

現在の転職意向

調査方法:m3.com会員の病院事務職にWEBアンケートを実施
回答期間:2014年8月17日
回答:214人

「事務長か、特定課のエキスパートか」―病院事務職が抱える悩み

hirou40歳代以降の病院事務職が抱く悩みについて、濱岡氏は次のように話します。

「40歳代に突入すると、責任ある仕事を任されるようになります。チームをまとめたり、医事課長・総務課長など責任あるポジションを任されたり―しかし、ある程度そつなくこなせるようになってくると、キャリア形成上、次の目標に悩み始める方が多いようです。

このまま自院の事務長を目指すのか、医事や総務など特定の課のスペシャリストになるのか―考えることは人それぞれですが、『はたして自分にはどれくらいの市場価値があるのだろうか』と悩み始めるのも40歳代以降の方に多いように思います。

こうした結果、『自分のキャリアの幅を自院だけにとらわれたくない』『他院で自分がどこまで通用するのか試したい』と、転職に踏み切る方もいます。キャリア相談にいらっしゃるのも、40歳代以降の方が特に多いですね」(濱岡氏)

経営幹部となる病院事務職の採用に注力する医療機関も

40歳を過ぎて脂が乗った病院事務職は、転職市場でもニーズが高いと濱岡氏。2025年に向けて戦略的な病院経営が求められている今、戦略を推し進める核となる人材を他院から招へいしたい医療機関も多いようです。0f549c29f20cca5917583323a0d7c892_s

「急性期病院で腕を磨いた病院事務職がケアミックス病院へ転職し、施設基準の変更など、経営改革の推進役となって大活躍したという事例もあるようです。
特にケアミックス病院や急性期病院など、『戦略なしに今後の経営は成り立たない』と言われている病院で、経験豊富な病院事務職を求める声が高まっています」(濱岡氏)

hamaoka濱岡勇介(はまおか・ゆうすけ)
慶應義塾大学経済学部卒業後、都市銀行にて法人取引、与信管理に従事。300床規模の医療機関などに対して、経営改善の提案、中長期計画の立案、融資を実行。その後、製造業の事業再生プロジェクトに参画、2012年にエムスリーキャリア株式会社入社。現在は、医療コンサルティング部門にて、医療機関の戦略立案とその実行を支援。

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