医師に対する採用活動の中では、医師の入職の決定打を把握しアプローチすることが大切です。とはいえ、最終的に医師はどのような点を重視して入職の意思決定をしているのでしょうか。また、その過程でどのような人物が影響を与えているのでしょうか。m3.com会員を対象に実施したアンケートには、医師308名のリアルな声が寄せられました。
※ グラフの数値は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります
※コメントは一部編集しています
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目次
意外な人物も…入職の意思決定に影響を与えたのは?
入職先の人以外に、入職の意思決定に影響を与えた人物を聞いたところ、「影響を受けた人はいない」が約4割で最多数となりました。一方で、「配偶者」「親」「子供」が計40%と、やはり家族の影響が大きいようです。こうした家族事情について、柔軟に相談できる雰囲気作りも採用活動においては重要と言えるでしょう。また、入職先についての情報ルートとして、「友人・知人」や「人材紹介会社」を挙げる声も一定数ありました。
具体的な影響について、医師から寄せられたエピソードの一部を紹介します。
- 仕事のし過ぎだけは心配されていた
- 病院の紹介
- パートナーの職場・住宅との距離、通いやすさ
- 患者さんの訪問・診療のしやすさ
- 先輩のコネがあった
- 妻の通勤面等、医療面以外のアドバイス
- 親の評判
- 義父母が転職先の実情を知らず、手放しで喜んでおり、他の選択肢はなかった
- 親が病気になったので、ワークライフバランスを考えた
- 人材紹介会社の担当者さんが、こちらの思うところをうまく引き出して下さって、面接の時などは特に助かりました。感謝しています
- 元上司に相談したら、良いんじゃないかと言われたこと
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最終的な入職の決め手TOP10
vol.1~2では応募前後の意思決定要因を紹介してきましたが、最終的に医師の入職の決め手となるものはどんな要素なのでしょうか。アンケートでは、以下のようなランキングとなりました。
上位3件はvol.1でご紹介した「応募時点で志望度が高かった理由」と変動ありません。いっぽうで、応募時点では7位だった「トップや上司、同僚」が4位にランクインしており、経営層の人柄や職場での人間関係が最終的な意思決定に大きく影響していることがわかります。
年代別の内訳を見てみましょう。応募時の傾向と異なるのは、20・30代で「自己成長できる環境」「ワークライフバランス」を挙げている医師が多いという点です。また、40・50代医師は「勤務負荷」を挙げる割合が応募時よりも増加しています。業務内容・年収など事前に把握できる情報に加え、こうしたプラスαの魅力が入職を後押ししているようです。
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入職の決め手となった具体的な要因については、様々な声が寄せられました。一部を紹介します。年代別の傾向があるとはいえ、入職を後押しするものは十人十色。以下に個々の求職医師のニーズに合わせてアプローチできるか、が重要と言えそうです。
条件
- 週4でも週5並みの年収であった
- 教授職を得ることができるため
- 自分の専門に専念できる
- 年収がアップし、勤務負荷も殆ど変わらなかったこと
- 夜勤がない
- 福利厚生が上がったので、アクセス面でも有利。ほかの要素はほぼ横並びであった
業務内容・やりがい
- やりがいに尽きます
- 管理側の考え方やスタッフの人数・質が充実しており、ストレスなどの負荷が多くないと確認できたので
- 回リハ病棟のてこ入れという目標がこちらの条件にあったのと、年収のインセンティブがかなりよかったこと
- 体力的にやれる内容と判断
- 当直はあるが、これまでのように救急指定病院で救急外来をするような当直ではなく、院内業務でほぼ寝当直であること。週に2日半休みがもらえること、若い頃に一度諦めた分野への転職になったこと
- 定年退職後の仕事として適切かなと思った。年収は勤務が決まった時点で聞いた。収入よりも働ける場所が有る事が第一であった
- 年収とやりがい。期待を感じたので
人間関係・雰囲気
- 先輩からの誘いです
- 人間関係的に断わりづらい
- スタッフのあたたかい感じ
- 最終的には高校時代の同級生がそこで院長をしているという人間的なつながりで決めた
- 信頼できる師長
- 理事長を以前から知っていた
- 旧知のDRがいた
- 嫌な上司がいない
アクセス
- 近くて仕事が楽、一臨床医との勤務のため
- 家から近い
- 自宅から徒歩10分程度の距離にある
その他
- このケースはタイミングが良かったのが一番
- 設置自治体の経営理念
- 資格をとれる可能性があること
- とにかく理念が自分の心に響いた
- 自分の理念に合うから
- 総合的に納得できたから
- 救急をしている病院で、私が行ったら、日本救急医学会の認定病院に申請できる。また、認定施設になったら、自分の救急科専門医の更新をすることができる。今は、その通りになっている
- 結局は収入
- 家庭の事情があったにもかかわらず入職を1年待っていただけた
【調査概要】
転職先を選ぶ歳の決め手に関するアンケート調査:2021年2月13日~19日、m3.com医師会員を対象に実施。
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まず大切なのは、自院の立ち位置を把握し、競合と差別化できる
アピールポイントを見つけることです。情報をしっかりとリサーチをした上で、戦略的に採用活動を進めていきましょう。
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